タバコを止めることと人生の苦を取り除くこと

先日、約18年ぶりにある同級生2人と食事をしました。楽しく食事を済ませ、食後のお茶を飲みながら話が弾みます。
ふと、一人の友達を見るとなんだか”心此処にあらず”。落ち着きのない友達は「タバコが吸いたい。」と言いました。ああ、なるほど。私たちは喫煙はしないので、まったく気づきませんでしたが、食後の喫煙が習慣になっている彼女にとって、禁煙のお店はあまり落ち着かないようでした。とりあえず、出ようかと言って席を立ち店を出ました。

彼女は「私もタバコを止めたいけど、やめられない。」と言いました。
そして可哀想に、なかなか見つからない喫煙所(もうほとんどありませんね)をソワソワしながら探し求めました。一緒にタバコを吸える場所を探しましたが、結局見つかりませんでした。

でも、実はその気持ちよく分かるんです。私も以前は彼女と同じ喫煙者でしたから。

タバコを止める方法

本気でやめたいと思っているのなら、その苦しみから解放されたいと心から思っているのなら、絶対に止められます。しかも我慢せず苦しまずに。

私は、約10数年間「やめたい」と思いながら吸い続けました。どうしたらやめられるのか、この苦しみから早く解放されたいと思いながらズルズルと続けていました。

タバコがどれだけ身体に悪いのか、どれだけ環境を悪くしているのか、どれだけ人に迷惑をかけているのか。そんなことは百も承知です。吸ったときの、頭からサーッと血が引いていく病的な感じ、目つき、肌の色つや、階段を登った後のきつさ、ご飯を味わうことよりも食後の喫煙を楽しみにしているという滑稽さ、タバコが切れそうになった時の焦り、常に喫煙所を探してしまう強迫観念・・・そのようなことが自分にとってどうでも良いことならば苦しむことはありません。ですが私にとっては、その全てが嫌悪するものでありました。ですから罪悪感は日に日に大きくなり、しょっちゅう悪夢にうなされました。

ある日、ふと思いました。
「そもそも吸いたいと思わなければ苦しむ必要はないのに。」
私はそこから、自分が本当に吸いたくて吸っているのかどうか、一本一本を確かめながら吸うように努めました。
味はどうなのか、煙の匂いはどうなのか、ヤニで黄色くなる歯、指の匂い、服についた匂い、口臭。

そうやって客観的に自分を見つめながら吸い続けていると「ああ、私はやっぱり吸いたくないのに無理して吸っていた」ということを実際に感じることができるようになってきます。今までは「吸いたい」「美味しい」と思い込んでいただけなのだとはっきり分かってきます。

そして、タバコに対する執着が少しずつ薄れてきます。一旦薄れてきたらそれが完全になくなるまでに、そう時間はかかりません。

「よし、今から止めよう」

箱に残っているタバコも全部そのままゴミ箱に捨てて、ライターも灰皿も処分して、スッキリ。そこから一瞬たりとも「吸いたい」と思ったことはありません。長年の苦しみから解放され、とても清々しく身体もきれいになっていくような感覚が嬉しくてたまりませんでした。

苦しみを取り除くことができるのは「平静さと客観視」だけ

禁煙は、我慢したり意思だけでしようと思っても無駄です。必ず失敗します。ですが、そもそも吸いたいと思わなければ、我慢する必要はないので失敗はしません。自然に吸いたくなくなるまで、何度も何度も繰り返し、客観的に自分を観察しながら吸ってみてください。そうすれば、そのうち自分の矛盾に気づき、平然と残ったタバコをゴミ箱に捨てることができるようになります。
失敗することが怖いなら、誰にも「禁煙する」と言わずにこっそりやるといいでしょう。

このことは、人生における苦しみを取り除いていく過程と同じです。自分が持っているネガティブなものの根本原因をひとつひとつ丁寧に解放していきます。長年絡まり続けた糸を一本一本丁寧にほどいていく感じです。それには、意志の強さや性格、過去の経験は関係ありません。ただ平静に客観視するだけでそれが実現できるのです。自分の手で、様々な問題を解決できるということが分かったら、人生はとても楽になりますね。

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